Fairy Tale

 

僕にとっての世界はすべてが曖昧でおぼろげだった。
現実と夢との境界線はひどくあやふやで、その二つを区別すること自体がすでに無意味なことだった。

 

私は、どうしてこんなに心が乱れるのか必死に考えた。
彼が以前の彼でなくなってしまったから? 私のことまでわからなくなってしまったから?
違う。そうじゃない。私は、彼がこうなることをずっと前から知っていた。

驚いていない自分に驚いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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